時間軸は、今まさに生きている「現在」、これからやってくる「未来」、既に過ぎ去った「過去」、の3種類です。この時間軸を考える際、自分は空港での荷物や工場での製造ラインで使われているベルトコンベアーを“例え”に使います。
ベルトコンベアーに乗っている物は自分で動くわけではなく、あくまでベルトコンベアーが運んでいきますよね?その速度は一定で、荷物は急に早くなることも、後戻りすることもありません。時間はベルトコンベアーと同じです。赤ちゃんとしてオギャーとこの世に生まれた瞬間から、誰もが“人生”という名のベルトコンベアーに乗ります。
そこから幼少期、思春期、社会人へとベルトコンベアーは進んでいきますが、あくまで時間は一方通行であり、逆走はできません。毎分、毎日、毎年、時間は確実にやってきて、確実に過ぎ去っていきます。毎日を一生懸命に生きる私たちは、目の前の日常の光景は当たり前のように見えがちです。しかしながら、その“あたりまえ”と思っていた日常が、数か月後や数年後から振り返ると、とても愛おしく、貴重でかけがえのない時間だったことに気づかされます。
人生では、冠婚葬祭をはじめ、一生心に残るであろう大きな出来事がたくさん起こりますが、実は毎日の何気ない日常がそれらと同じように、いや時にはそれ以上に大切に思えることがあります。
時間は一方通行で、時間の進み方は一定で万人に共通です。未来へ行くことはできませんが、未来を想像することはできます。過去へ行くことはできませんが、過去を振り返り懐かしむことはできます。
未来の自分が「ああ~懐かしい!」「そうそう、この時〇〇だったな……」と自分の人生の軌跡や大切に想う人との思い出を懐かしみ、幸せを感じることができるように、今の“あたりまえ”の数分数秒を写真や動画で残していくことを、心からお勧めします。